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2017年9月28日(木)『「エッセイの在り家」 西郷隆盛と、私の生き方』

今週の音楽
フォーレのノクターンを聞きましょう。

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今週のエッセイ
『「エッセイの在り家」 西郷隆盛と、私の生き方』

本エッセイも100回を超えて書き続けてきましたが、ここで書き方を変えることにしました。

当初、毎週短時間でまとめられる”音”に関するエッセイを、という依頼でスタートしたのですが、”軽く”書けるオーディオがらみの内容は既に、書き尽くしたようです。自分でもこのまま行っても、内容のないもので紙面を埋めるだけだ、とも思っていたところです。

そこでこれからは、月2回のペースで内容を厚くして書いていこうと思います。

そんなこともあり、今回は、私のエッセイの在り家(ありか)として、何処から発想がうまれるのか、何のために何を書いているか、萩原はどんな生き方をして、今書いているのか、を書いてみようと思います。

ついては、全く及ばずながらではありますが、西郷隆盛を引用して書いてみたいと思います。塩野七生さんというイタリアについて書き綴っている作家が男の”肖像”と題した本で、西郷隆盛を書いています。

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塩野七生さんの著作「男の肖像、西郷隆盛」には次のように書かれています。

イギリスの外交官アーネスト・サトウの著作によれば、彼は1865年11月と1867年1月の二回会っている。最初に会った時は西郷は偽名を使っていた。その事を西郷にサトウが問うと、「西郷は、大笑いをした。この人物ははなはだ感じが鈍そうで、いっこうに話をしようとせずに私はもてあました。」と書かれています。

西郷は、坂本龍馬や桂小五郎といった勤皇の志士が論陣を張って信念を語るというタイプではなく、人の話を聞き、仲間というよりも皆んなの気持ちを察して行動をする、というタイプの人だったと私は理解しています。

話す、説得というのは得意ではない西郷に、アーネストサトウは鈍さや愚鈍、といったイメージを持ったのでしょう。
そして西郷は勝ち目のない西南戦争で、「皆んな」と一緒に戦い、最後は「もうこの辺でよか」と割腹しました。
鈍い、愚鈍、皆んな、とは、彼を理解するキーワードでしょう。

西郷の人柄を借りて、私自身を表現するのは恐縮ですが、このような西郷の生き方は私自身に似ている気がします。

わたしは、他の理由もあるのですが、議論というのは得意ではありません。人の話を聞き、その意見に素早く反応するという事ができません。
また、現役時代の若い頃、会社で製品として作ったオーディオ機器が評論家に悪い評価が出ると、「評論家は金で買われているから」仕方がない、という意見にも、「そうかな?」とすぐには反応できず、長い時間をかけてその評価の内容を咀嚼していました。
仕事の中で起こるいろんな状況に、その中にある多様性が頭の中で渦巻くのでした。

オーディオの「音の世界」がまだ解明されていない頃のことですから、そのこともその理由でした。
1970年代や1980年代はオーディオというものの音作りが手探りだった時代、そしてその後もそうして、人の意見というものには時間をかけて、考えました。また、わたしは、オーディオに深く関わっていない人も含めて、皆んながいいと思う音がいい音だと考えて音作りをしてきました。

しかし、その頃は、「音楽がわかるひと」の評価が重要という流れが強く技術屋人生は必ずしも、周囲の関係者と同調できるものではありませんでした。
皆んなの意見を聞いて、その意見を時間をかけて理解して、皆んなの良い音、設計者が心を込めた音を評価してあげる、という生き方をしてきました。

どうしても、反応が鈍く、愚鈍、だったようです。付け加えて、私が大事にしたのは、素人も含め「皆んな」でした。

西郷を引用するのはここまでにしますが、わたしが今書いているエッセイは、ひとつひとつが、その頃の「どういう事なんだろう?」「何故か?」と解決できなかった多くの、コトゴトの回答なのかな、とも思うのです。

わたしの心の中にはそのように、解決できない「どういうことか?」やたくさんの「何故か?」が山積みになっているようです。
まあそうは言っても誰も、日常のすべてにこれはこれ、あれはあれ、という風には出来ず、先送りしているでしょうから同じかもしれませんがね。

ついでに付け加えると、大きな流れの中にあって、真理の糸口を見つけるべくその流れの外に身を置くことはなかなか難しいことです。アウトサイダーですね。
でも、そうして自分の感覚を信じて生きて何かをすることができたのですから、それも仕方ないことと思っています。

そんな私は、晩成型のようです。若い頃そのような経験を積み、スピーカーとアンプをそれぞれ約10年ずつ経験すると自分の中に、「良い音とはこういう音」と言うイメージが出来てきました。
特に、仕事柄多くの評論家先生のところで聞いた音で、その「良い音」のイメージが出来たのでしょう。
その成果を試すチャンスが到来したのは、37歳の時でした。カーオディオではありますが、その時作ったアンプは欧州で高い評価を得ました。その後は、これで良かったのか、と思う気持ちでやってこれました。

しかし、音のことも解れば分かる程その先が知りたい、と思うのが人の心です。
まだまだ、エッセイのネタは尽きないでしょう。

蛇足ですが、「皆んな」に関してです。
会社はその後2003年に債務超過で再建の道を辿るのですが、「この会社は音の会社」ということで、全社的に音で関わることになつた私が心がけたのは、「皆んな」の気持ちを大事にすることでした。
オーディオ会社の技術者は、どんな小さな部品に関わっていても必ず、「自分の作ったものの評価はどうなんだろう」と思うものです。そんな技術者の作品の音を丁寧に一つ一つ聞いてコメントしてあげると、再建会社の技術者の一人一人の顔が明るくなっていくのでした。
そんな風に出来たものに悪いものはないわけです。会社は少しずつ元気になっていったのです。

ちょっと長くなりましたね。次回をお楽しみにしてください。

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