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2017年10月18日(水)『評論家の音から学んだ、音楽性豊かな欧州の音』

今週の音楽
今週は、エッセイの「音楽性豊かな欧州の音」を聞くために、モーツァルトのクラリネット協奏曲を選びました。まず、最初の演奏では優しい品位ある中高域の響きの演奏を選びました。

モーツァルト クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 投稿者 colocolococolo

低音は二曲目がお勧めです。通奏低音の弾み感を聞いてください。この低音が、欧州の音の一つのポイントです。

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今週のエッセイ
『評論家の音から学んだ、音楽性豊かな欧州の音』

先日、オーディオマニアのお宅に伺い良い音を聞かせて頂きました。
彼は、専用の試聴室があって、その部屋の床は大地直結です。木造でしたが音漏れ対策は完璧で大きな音が出せ、椅子は音が良く聞こえる木の切り株の椅子や、肘付きの椅子もしっかりした板で作ってあるものでした。
そういった造りが効果を発揮していて、その音はしっかりした低音でヌケの良い、素晴らしい音でした。

この友人の音と、その音を出すためのこういった仕掛けは、今は鬼籍の有名オーディオ評論家の方法を倣(なら)ったものでした。
つくずく、オーディオの世界はオーディオ評論家の影響を受けて出来上がったのだな、と思ったのでした。

そこで今回は、私が学んだ評論家の音を紹介したいと思います。
オーディオ評論家にもいろんな人がいて、私が密かに学んだ評論家は、冒頭の音のオーディオマニアが学んだ音の評論家とは違い、西洋音楽の音に憧れウィーンに出かけてその音の美しさに涙して、その感激で日本のオーディオの音を作ってきた人たちでした。

前回のエッセイで、私はヨーロッパのコンサートホールの音も経験していない時に「日本の評論家の音から欧州の音を学んで、欧州で高い評価のアンプを作った」と紹介しました。
上記のオーディオマニアのように私もオーディオ評論家の音から学んで高い評価の音を作ったのですが、私の場合はこの別のタイプの西欧の音に憧れた評論家達から、「西欧音楽の音楽性を学ぶことができた」ことで、欧州で高い評価ののアンプを作ることができました。

今回は、私が学んだその評論家の音を、リファレンスソースを紹介しながら解説しましょう。
音のポイントは、「今週の音楽」の曲でも聞ける音です。

まず全体の音を作り、特に低音をしっかり作った上で、完成の段階で次の点に重点を置きまとめます。
・中低域100~300Hzあたりの弾んだ通奏低音的な音がポイントです。これは低音弦楽器を主体にホールの響きを加えた「ブン」という音で、ここが豊かだと室内楽のチェロの帯域やジャズのウッドベースも弾んだ音になります。
・もう1つは中高域4000~7000Hzにかけての音でバイオリンなどが滑らかに強調感無くしかも明確に鳴り響いてほしい周波数帯域です。

この部分をリファレンスCDを聞きながら調整していくのですが、そのCDはステレオサウンド社からリファレンス・レコード・シリーズとして1992年に発売したもので、私のお勧めは菅野沖彦さんのものと山中敬三さんのものです。

このCDは、オランダフィリップス社所有の音楽ソースから、それぞれ両名が選んで、更に多少の彼ら独自の好みのマスタリングをして、まとめたものです。

ですから、当然菅野さんのものと山中さんのものは周波数レンジや味わいに違いがあります。
具体的に曲名に入る前に両名の音の特徴を紹介しておきましょう。

菅野さんのリファレンスCDは、周波数帯域は広すぎないなかで低音の聞きどころと高域の弦楽器や金管楽器の輝きを聞かせる音になっています。彼はミキサーとしてジャズやクラシック音楽の録音を多数行なっていますので、いわゆる聞かせどころを心得ています。私は彼がJBL4320という1970年代に使われたモニタースピーカーを一時自宅で使っていた時に聞かせてもらい、その音などから欧州の音を学びました。

一方、山中敬三さんはオペラが好きな方で、大型スピーカを使いこなしてオペラのステージ感などを再生していました。勿論一般的な室内楽などクラシックを中心に聞かれていましたが、基本はオペラ好みというところからも、彼のリファレンスCDは帯域が広くそこに収録されているミサ曲など空間表現は圧巻です。

さてこの2つのリファレンスCDですが、ここで紹介する、特に欧州のしかもウィーンのムジークフェラインザールなどの音のイメージを体感できるのは、菅野さんのリファレンスCD6曲めのカルッリのギター協奏曲です。

この曲は冒頭にチェロやコントラバスなど中低音弦楽器による通奏低音的な演奏から始まります。
ギター協奏曲ですがギターは2分ぐらいから出てきますが、聞きどころは冒頭からのこのブンブンブンという通奏低音と、冒頭での高域メロディーを奏でるバイオリンの音です。
通奏低音ですが、これはヌケ良く弾んで空間に浮かび上がるように再生したいものです。丁度今頃のような秋の季節には、乾いた空気が適しています。ヌケ感と弾み感が命です。

一方、これに相対するバイオリンはキーと艶が乗りすぎずサラッとしかし、通奏低音に対比するように存在感をもって再生したいものです。

この音は、今回、今週の音楽で紹介したモーツァルトのクラリネット協奏曲のユーチューブのソースでも感じてもらえると思います。ソースは違っても、音としては共通のところがあります。特に低音のブンブンを聞いていただきたいと思います。

さて、この低音のブンブンと、高域の品の良い刺激的で無く優しい、しかししっかり旋律を歌わせたい音ですが、その私が評価を得たアンプでの取り組みは当時ほとんどが低音の音作りに時間がさかれました。
日本人は欧米音楽の低音が苦手だと言われるのですが、私の作った低音がドイツやイギリスで評価されたのは嬉しいことでした。
低音のためにはいろんな技術を投入しました。

しかし、ドイツやイギリスでの低音の良い評価ですが、ここでは分離感や低音の響きがきちっと聞こえることが重要です。いわば立体的且つ構造的な音は他に勝って作ることはできましたが、「音楽的」という部分では、私としてはもう一歩かな、と今も思っています。
「音楽的」というのは、そのリファレンスCDにもある低音が抜け良く弾んで漂うように、そして高域は品位を感じるものである、ということです。

そのアンプを完成させた後、念願のムジークフェラインザールを聞くのですが、やはりその最後の「音楽的」低音の弾み感と高域の品位の表現はもっとも重要で、難しいと思っています。
ライバルの現地のメーカー達は比較的容易に作れるのは天性の感覚かな、とも思えます。

そのアンプを作って30年ぐらいがたちます。
その後、この「音楽性」ある音は、アンプの電気回路の特性だけでなく、アンプのケースの構造や材質、構造体のストレスを取るためのストレッチやエージングが大きく影響していることを学ぶのです。
そして、最後はムジークフェラインザールのあるウィーンという湿気の少ない地域の大陸性気候も重要、などなど学びました。

そんなわけで、定年して、最近JBLの4320を購入してその音を再現しようとしています。
まだまだ修行中です。

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