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第190回:2019年3月15日(木)『「聞き取りやすい音」の音響学 第2回』

今週の音楽
最高音質のコンサートホールで美しい音に強化された音楽を聞きましょう。
ニューイヤーコンサート(ムジークフェラインザール動画)
美しき青きドナウ

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今週のエッセイ
「聞き取りやすい音」の音響学

第2回:最高音質のホールの音の秘密
《それは「初期時間遅れ」》

最高音質のコンサートホールと言えば、ウィーンのムジークフェラインザールです。
今回は、このホールの「音を美しく強化」している、音質技術の秘密に迫ってみましょう。

このホールが、最高音質のコンサートホールであり、このホールが世界的にリファレンスとなっているよく知られた特性は、残響時間です。このホールの残響時間が2秒であること、この数値は、今ではコンサートホール作りの重要な指標になっています。

この数値を目標にして最初に日本で作られたホールは、大阪のザ・シンフォニーホールです。
次に作られたのはサントリーホールで、
●1982年 ザ・シンフォニーホール
●1986年 サントリーホール
となっています。

ここに、かつて代表的な日本を代表したホールである上野の東京文化会館が入っていません。
それには理由があり、
1961年に東京文化会館完成した、ことから、1961年当時は「高音質ホールは残響時間2秒」という、コンサートホール設計技術が知られていなかったからです。というのも、この残響時間2秒、という技術を紹介した本が日本で出版しされたのは、1972年だったからです。

この本は、アメリカのレオ・L・ベラネクという音響学者によって1962年に書かれたものです。彼は世界中50以上のコンサートホールを測定したのです。そして、音質的に上位にランクするコンサートホールの残響時間は2秒であることを発見したのです。
さて、このレオ・L・ベラネクですが、彼はコンサートホール設計における音質の指標にもう一つ、「初期時間遅れ」という数値を、最高音質のコンサートホールの指標として挙げています。

そして、彼は最高音質のコンサートホールのムジークフェラインザールの「初期時間遅れ」を実測して、それは13ミリ秒であることを発見しました。
初期時間遅れについては、図を参照してください。

図で、まず直接音が到達して、次に最初に到達する反射音、初期反射音群が到達するのですが、この、「直接音と初期反射音群が到達するまでの時間遅れ」を「初期時間遅れ」と定義しています。

この数値が、13ミリ秒であることの意味を吟味してみましょう。
音速を330m/秒とすると、13ミリ秒(13/1000秒)の時間遅れに相当する音の伝わる距離は、4.3mです。つまり、「直接音より4.3分離れたところからの反射音が、音を美しく強化する」という訳です。

この事を、頭に入れてこのホールのステージの構造を見てみます。
図を見てください。

オーケストラの最後列の楽器奏者は壁に張り付くようにして演奏するのです。
その他の楽器の奏者は、階段状になっているステージにいるのでこの演奏者の音も階段で短い時間遅れの反射音が作られるのです。

こうして、「初期時間遅れ13ミリ秒」は実現されるのです。

要約すると、直近の床や壁面からの反射音が「美しく音を強化する」のです。そのためにステージが狭く、階段状で早い反射音ができるように作られているのです。
もうひとつありました。ムジークフェラインザールの客席の椅子には背もたれや肘掛は布が無く木材がむき出しなのです。前列の客席の背もたれなど、リスナーの近傍からも沢山の反射音が届くのです。フカフカの椅子ではないのです。

昔は、この椅子も座面にクッションがなかったのですが、数年前に行った時には座面のみ、クッションがありました。
「音を美しく強化」したこのウィーンのコンサートホールは、演奏者にも聞く客にも、良い音で音楽を聞くための、「制約」を両者に要求している、ということですね。
ここは、徹底して「音楽最優先」のホールなのです。

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