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第194回:2019年5月16日(木)『日本の音作り技術が欧米音楽を支える 「カラヤンが音の宝石箱と言った音」』

今週の音楽
今週は、ベートーベンの第五交響曲、「運命」の第2楽章を聞きましょう。
今週のエッセイに出てくる、サントリーホールは、シンフォニー第2楽章アダージョでの緩やかなテンポでの豊かな音が、聞きどころでもあります。(この録音はサントリーホールではありません)

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今週のエッセイ
日本の音作り技術が欧米音楽を支える「カラヤンが”音の宝石箱”と言った音」

日本人の音感覚について考えていますが、今回は、日本人の音作りがどれだけ世界に通用しているかを、みていきましょう。

(その1)コンサートホール作りの株式会社永田音響設計
(その2)ヤマハの世界的な活躍

そして、(その3)は次号で、
「日本人の音感覚と欧米人の音感覚が違う理由」について考えましょう。

(その1)永田音響設計の功績
冒頭のカラヤンの言葉ですが、出来立てのサントリーホールに、亡くなる前年に訪れての演奏を終えたカラヤンが言った言葉でした。
サントリーホールは、永田音響設計が音作りをしたホールです。
最高の音のコンサートホールは、直方体のシューボックス型と言われる中、カラヤンの提案で当時コンサートホールの形式としては珍しい、ワインヤード方式(葡萄棚)で作られました。
日本のコンサートホールが、世界的なレベルであることを認められた、と言えるでしょう。

この言葉には多少のリップサービスがあったとして、カラヤンは、指揮をしたそのステージで、「このホールは音の宝石箱の様に美しい音だ!」と感じたのでしょう。
日本のコンサートホールの音は、このサントリーホールが出来た頃から世界的に評価されていきます。そこで活躍したのは、永田穂氏で彼は、上野の東京文化会館の音響設計からコンサートホールの音作りに関わりました。そして、永田音響設計を創立したのです。

永田穂氏と永田音響設計は、東京文化会館からサントリーホールを経て日本の様々なコンサートホールを作り、日本のコンサートホールの歴史を作った、と言えるでしょう。
筆者は、この会社のコンサートホール作りをウォッチングしてきたのですが、特に、ある時期からその作品の音は安定してレベルの高いものになりました。
最近では、ロサンゼルスやパリにも事務所を置き、アメリカやイタリア、フランスなど世界にコンサートホール作りをしています。日本人の欧米音楽への憧れが形になっている、と思います。

(その2)ヤマハの音楽への世界的貢献

ヤマハ株式会社の音楽と音の世界への貢献は次の3つでしょう。
1)ウイーンフィル用のトランペットを製造。(2012年8月日経新聞)
2)モニター1000という1978年頃開発されたスピーカーは現在でも、スェーデンなどの放送局のモニタースピーカーとして活躍している
3)欧州のピアノの名門ベーゼンドルファー社を資本的に支援している(2008年)

ヤマハ株式会社は楽器、半導体、オーディオ、スポーツ、自動車部品などを手掛ける会社ですが、音楽関係においては、世界的な活躍が見られます。
世界に通用する音に挑み続ける会社、と言えるでしょう。
そこに見とれるのは、
*音楽と音への継続的な憧れと情熱
*技術的・資本的に世界の音をサポート
です。

特に欧州で、欧州の音と音楽の名門の存続の危うさを救っています。
このヤマハの”音技術”の進化を製品とともに振り返ってみましょう。
筆者が、ヤマハの音に着目したのは、NS1000モニターというスピーカーが1978年頃登場した時です。
このスピーカーは、ベリリウムという特性の優れた、しかし扱いの難しい金属を使った製品です。
発売されるとオーディオの様々な賞を受賞しました。軽く明るい日本人離れした音で、多分、そこには、ヤマハがスヴャトスラフ・テオフィーロヴィチ・リヒテルにピアノを提供し学んだ成果があったと思います。

近年ではウイーンフィルが使用するトランペットを作ったのも、ヤマハの長い間の活動が実現した大きな成果だと思います。
職人が居なくなってウィーンフィルの伝統的な音のトランペットが作れない、という危機に陥った時、それを作ることを引き受けたヤマハは、名門ウィーンフィルの楽団員が「日本人に何ができるか!」と思われる中での楽器作りだったのです。

その音創りは、こんな具合だったのです。
ウイーンフィルから特に強調されたのが「明るい」「柔らかい」音。楽器製作は、こうした感覚をいかに演奏家と共有できるかが出来を左右します。ウィーン・フィルの本拠地である楽友協会はたっぷりと響かせるホールだから、音量はそれほど大きくなくてよいのです。弱音と強音で音色が変化し、弦楽器にキラキラとした輝きをプラスするような繊細な音作りが求められたのです。

当時、ヤマハは米国のオーケストラとも管楽器を開発していたのですが要求の内容は正反対。
巨大な音量の金管群を擁するフィラデルフィア管弦楽団などからは「太い」「暗い」「重い」音を要求されていたのです。
一口に、欧米音楽の音、と言っても一様ではない中、それらを実現していけるのは、この会社に”音技術の蓄積”が豊かであるからなのです。

今回は、世界の音を技術でサポートしている日本の企業を見てきました。
次回は、まとめとして、日本人の音、欧米音楽と日本人の音感覚、その限界、を考えまとめてみます。

《出典》
2012年8月8日日本経済新聞朝刊・文化欄エッセイ:ヤマハ取締役常務執行委員の岡部比呂男氏
「ウィーン・フィルの音色救った~伝統の管楽器途絶える寸前、ヤマハが開発担う」

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